1933年にアルヴァ・アアルトがデザインした「L - レッグ」を用いた「スツール 60」と、マイヤ・イソラがマリメッコの「アルキテフティ（建築的な）」プリントコレクションのために手がけた「キヴェット（石）」のパターンが、ひとつの製品として融合しました。1956年に生まれたこのパターンは、マイヤ・イソラのアトリエ兼住居の敷地から拾った、大きくて粗い石に着想を得たとされています。 マリメッコの明るく活気に満ちたエッセンスが、シンプルで多用途性の高いスツールのデザインに彩りを添え、空間に遊び心をもたらします。「スツール 60 キヴェット」は、スツールの座面の突板に、切り取った木片を別の箇所にはめ合わせる、象嵌（ぞうがん）細工の技法で表現されています。異なる木目を組み合わせることで、きらめくようなコントラストが生まれ、光と模様、木材の融合と相互作用という斬新なコラボレーションが実現しました。

座面の突板をプリントパターンの形にくり抜いて、その箇所をペアとなる製品の箇所にはめ込む、象嵌（ぞうがん）の手法を大量生産に応用した製造工程は、両社が重きを置くサスティナビリティの理念に則り、木材の廃棄を最小限に抑えています。