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スツール 60

スツール 60 マハラム モデル

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アメリカの老舗テキスタイルメーカーである「マハラム」。マハラムがその歴史の中で培ってきた幅広いカラー、パターン、素材のテキスタイルは、自然素材のバーチ材による風合いが印象的なアルヴァ・アアルトの「スツール 60」に新たな命を吹き込みました。アルテックとマハラムは、それぞれ唯一無二の個性をもちながらも、互いの歴史と伝統、創造性と革新性に敬意を表し、生まれたコラボレーションです。

『Pin-up』マガジンのエディターであり、自身も家具デザイナーであるエマニュエル・オルンクワ(Emmanuel Olunkwa)が、このクリエイティブなコラボレーションにあたりエッセイを寄稿してくれました。

Emmanuel Olunkwa Portrait

私はずっと、すっかり居心地よく感じている環境と周りの人たちとの関係を離れ、広い世界を見たいと思ってきました。過去7年、大学のためにニューヨークとロサンゼルスで過ごしてきた私は、その二か所以外の「外」の世界を夢見ていました。それまで、旅をした友人達が、すぐにその土地の気候と食に馴染んだという話を聞くたびに、なぜそのようなことが可能なのかと疑問でした。しかし、私自身が7週間パリで過ごす経験をしたことで、ただ街を歩き回るだけでも、パリという街とそこに暮らす人々、建物、家具など多くのことを吸収できると知りました。知り合った友人のアパートメントを訪れ、和気あいあいと夕食を囲んだ時間、レストランやカフェのオープンテラスでの食事、静謐なギャラリーやミュージアム、すべてが新鮮だったこの場所に、一つだけニューヨークから持ってきたものがあります。アルヴァ・アアルトがデザインした、アルテックのスツール60です。

私は、お気に入りの場所に座り、行き交う人々やその場にある家具を観察してノートに書き留めることがしばしばあります。そして、気づいたことは、人々が家具に求めることが実にシンプルだということです。他の人が持っていない変わった家具ではなく、手の届く価格で「これは私のもの」と思える家具、求めるのはそれです。まさにアルヴァ・アアルトのスツール60そのもの。そして今、私は、そのような何かを作り出したいという思いに駆られています。人の暮らしに必要な基本的な機能を満たしながらも、その時々の用途への応用が効く。率直で大胆なデザインでありながらも親しい友人や仲間のように心が温まる。そんな何かを作りたい。機能性や用途を目に見える形で表現するのではなく、使い手が実感できるようなもの。

01_Maharam_Reading-Room-Artek_Photo-Credit_Nick-Ballon

私は、人が手の届く価格であり、使い方を定めることのない何かを創造したい。自分が持つだけで喜びを感じられ、さらに住まいを彩り、友人への贈り物としても選ぶことができるものを。デザイナーとして、機能かデザイン、どちらかに偏ってはいけないし、持続可能性について考慮することも非常に大切です。私は、ライターとデザイナーという二つの道を歩んできました。執筆する際に大切なのは、物や事柄の背後にある物語を構造的にとらえることで、これはデザイナーとして、プロダクトの機能を考える際にも役立ちます。同時に、デザインとは、時代を超えた物語を綴るというプロセスでもあります。ものの機能性を考慮するだけでなく、感性に基づいたストーリーが求められるのです。

私は、日記のように自分が何を考えているかを記録することはしません。代わりに、自分自身へと第三者、双方に向けた質問や疑問をノートに書き連ねています。パリで一か月あまりを過ごした後、次の知らない土地、ベルリンへ移動し、新たな世界と言語を通してさらに学びを得ようと考えました。私がパリで見聞きしたものすべて、人々や家具、製品、浮かんできた多くの疑問を反芻しながら、友人の友人が住む、建築家のアルヴァロ・シザ設計の建物のドアを開け、灯りをつけたそのとき、ニューヨークを最初に発った時からずっと私とともに旅をしてきたものを見つけたのです。アルヴァ・アアルトのスツール 60を。

スツール60マハラムモデルは、アメリカのDesign Within Reach およびmaharam.comにて発売中。直接お問い合わせください。